「また同じことを言っている…」「仕事中の電話が止まらない…」
認知症のある家族を支える中で、多くの人が一度は経験する悩みです。
この記事では、なぜ認知症の人は同じことを繰り返すのか、そして
介護者が疲れ切らないための現実的な対応方法をまとめます。
なぜ認知症の人は同じことを繰り返すの?
1. 不安を自分で処理できないため
認知症では、状況を判断したり、気持ちを整理する力が落ちていきます。
少しの違和感(便秘・家電の音・天気)でも大きな不安に感じ、その不安を言葉で繰り返し吐き出して安心しようとするのです。
2. 記憶が“保持できない”ため
本人には、「何度も同じことを言っている」という自覚はありません。
さっき説明しても、数分後には抜け落ちていることも多いです。
3. 特定のテーマだけ強くひっかかるため
病気、火事、戸締り、お金など、強い不安やこだわりがあると、
そのテーマに沿った言動を延々と繰り返すことがあります。
介護者が“限界にならない”ための対応方法
1. 説明は「短く・同じ言葉で」伝える
長い説明や理屈は逆効果です。毎回同じ言葉で伝えると安心につながります。
- 「これは壊れていません。自動で動く時間です。」
- 「心配だよね。急ぐ症状ではありません。必要なら病院で確かめられます。」
2. “安心カード”やメモを活用する
不安が起きやすいテーマは簡単なメモにして、目につく場所へ。
メモを見るだけで安心できる人も多いです。
3. 仕事中の電話を減らすには「ルールづくり」
- 午前中は電話に出られない時間帯と伝える
- 心配なことはノートに書いておくように誘導
- 毎日15時にこちらから電話するなど“予測できる時間”をつくる
“勝手にかけてくる”のではなく、本人が安心して相談できる枠を作ると負担が減ります。
4. 第三者を“受け皿”として活用する
不安があなたに集中している場合、ケアマネ・訪問看護・家電サポートなど、
専門職にも役割を分散させることで依存が軽くなります。
5. 否定せず「行動で安心につなげる」声かけ
不安を否定すると、かえって強くこだわります。
例:「また大腸がんでは?」
→「同じ心配が3日続いたら確認に行こうか」
行動の出口を作ると、不安が少し鎮まります。
それでも疲れたら…介護者の心が限界になる前に
介護者が“消耗し続ける”ことは正しい形ではありません。
負担を減らす工夫は、あなたがわがままだからではなく、介護を続けるために必要な視点です。
頼れる先を増やして、あなた自身の生活と気持ちを守りながら、
「できる範囲の寄り添い」を続けていきましょう。
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