抱っこベルトで手をあける/上の子の心に寄り添う工夫

子育て

最近、登園渋りの三歳児Yくん。

園の玄関の中に入っても

なかなか靴を脱いで上がらず

あちこちを所在なげに歩いています。


今どきの保育園は

泣いているこどもを

べりっと親から引き離すようなことは

しないので、

じっと、Yくんが来る気になるのを

保育士も待っています。

Y~…。先生困ってるよ~。

と言うママの手にはあかちゃんが。

そう。Yくんはお兄さんになったばかり。

ただいま、絶賛あかちゃん返り中なのです。

ウロウロすることにも飽きたのか

説得されて、なんとか靴を脱いだYくん。

ママが帰ってしまったら大号泣です。

とんとんと背中を軽くたたき

なぐさめる保育士。

Yくんは悲しそうに

ママがいいんだよ。

と言いました。

そうだよね。Yくんは

ママが大好きなんだよね。

ママにもそう言っておくね。

と言うと

うん。と納得。

やっと教室に入っていきました。

一日を過ごす中でも

そもそもの機嫌が悪く

テンションも上がらないので

園庭でも遊ばず、プールにも入らず

面白そうな遊びにも参加しないYくん。

絵本読む?

好きなのどれ?

と個人的に対応すれば

膝の上で絵本を読んでもらい

つぎつぎに絵本を持ってきますが

それ以外は

ずっと、つまらなそうにしています。

あれこれと知恵をしぼって誘いますが

Yくんの楽しめることを

なかなか見つけられないので

私たちもつらい状況です。

そうして一日が過ぎて

降園時間になりました。

ずいぶん早い時間から

ママが来るのを窓越しに待っていたYくん。

そのわりに

ママの姿を見つけると

きた…。

とつまらなそうに、玄関に向かいました。

お迎えに来たママは

両手であかちゃんを抱っこしていました。

ママの両方の手が、ふさがっているんです。

これ…

本来は保育士が

口出しするようなことでは

ないのかもしれませんが

なんとかなりませんか?

抱っこベルトを

使っていただけないでしょうか?


あかちゃんは、小さくても

大きくなって重くなっても

両手で大切にだっこする必要があります。

あかちゃんの安全のために。

それはわかります。

でも、ママの両手がふさがっていると

Yくんの身体もこころも

行き場を失って迷子になってしまうんです。

一日保育園でがんばったYくんを

受け止めてあげられないんです。

抱っこベルトの利用で

せめて片手をYくんのためにあけて

頭をなでて、手をつないでほしいです。

できれば、あかちゃんをおんぶして

両手でハグもしてほしい。

Y、おかえり~!

がんばったねえ!

って言ってあげて。

あのテンションで一日過ごすのは

本当に頑張ったと、私たちも思うんです。


帰りも玄関をウロウロし

ママを困らせているYくん。

Y~。もう帰ろうよ~。

ほら、先生にちゃんとサヨウナラして~。

とあかちゃんを抱っこして、お疲れ気味なママ。

生まれたてのあかちゃんと

反抗期の上の子。

家事もあるし

本当にお疲れ様です。

でも、今、いまが大事なんです。

サヨウナラなんて言わなくてもいいです。

忘れ物があってもいいです。

今夜の夕食も簡単でいいと思います。

どうか

Yくんの気持ちに気づいて

私たちではどうにもできない

Yくんの心の隙間を

数分の寄り添いで 魔法のように

修復してください。

手をつないで、話を聞いて

ハグをして。

Yくんは、ママが大好きなんですから。

子育てを卒業しかけた

おばちゃん保育士のおせっかいな

でも、切なる願いのお話でした。


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